「バスケのルールの中で、トラベリングの基準がよくわからない…」
「バスケのルール改正後にできた、トラベリングの『0ステップ』ってどういう意味なの?」
このように、バスケの「トラベリング」のルールがわからず、悩んだことはありませんか?
そもそもトラベリングとは、「3歩以上歩いてはならない」というシンプルでわかりやすいルールのことです。
一見、初心者でもすぐに理解できそうな内容に見えますが、実際にプレーをしてみると「え?どうして今、トラベリングを取られたの?」など、わかりづらさを感じることがあります。
そこで今回は、バスケの「トラベリング」ルールについて、バスケ初心者でも理解できるように丁寧にまとめてみました。
一通り読むことで下記の押さえておきたい重要なポイントを知ることができます。
「トラベリングを取られないようにするためには、どうしたらよいのか?」
「ルール改定後に導入されたゼロステップとは何か?」
トラベリングのルールを正しく理解することができれば、自信をもってプレーできるようになるものです。
プレーの幅を広げながら試合で活躍するためにも、ぜひ参考にしてください!
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このページでお伝えすること
トラベリングとは
バスケのルールにおけるトラベリングとは、「ボールを持った状態で3歩以上歩いてはならない」という反則のことです。
事例を用いながら、もう少々詳しく見ていくことにします。
左足は1歩目としてカウントされ、「軸足(ピボットフット)」になります。
続けて右足も床につけたとしましょう。
右足は2歩目としてカウントされます。
上記の動作までであれば、トラベリングを取られることはありません。
加えて以下のような動きをした場合、トラベリングを取られてしまいます。
・左足(軸足)がズレて動いてしまった
・左足(軸足)を3歩目として踏み出してしまった
上記はほんの一例ですが、このようにトラベリングが取られた場合、ボールの所有権は相手のチームに移ってしまいます。
トラベリングが行われた場所から一番近い「サイドライン」、または「エンドライン」の外側からスローインし、試合再開となるのです。
以上がトラベリングの概要でした。
ここで1つ押さえておきたいことがあります。
トラベリングの反則が起こりやすいシーンは、大きく分けると4つしかありません。
早速次の項で詳しく見ていこう!
トラベリングが起こりやすい4つのシーン
トラベリングの反則が起こりやすいシーンは、以下の4つです。
- パスをもらってからの動き
- ドリブルを止めてからの動き
- 空中でパスをもらって両足で着地した場合
- 動いていない状態でパスをもらった場合
文章のみで解説するとわかりづらいため、YouTubeにアップされていた動画の中から、該当するプレーをピックアップして画像化しました。
それでは1つ目から見ていきましょう。
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①パスをもらってからの動き
まずは1つ目の画像をご覧ください。
味方からパスを貰った瞬間を捉えた画像です。
味方からのパスをキャッチしたとき、右足が床についています。
つまり、1歩目は「右足」ということです。
続いて2枚目の画像を見てみます。
2歩目として「左足」を踏み込んだことがわかります。
トラベリングを避けるには、1歩目として踏み込んだ「右足」が床から離れる前に「ドリブル」をするか、「パス」「シュート」をするしかありません。
「右足」を軸足としてピボットを踏むこともできますが、今回のプレーには勢いがあるため、急停止してピボットを踏むことは現実的ではありません。
では、このあとのプレーを見てみましょう。
判断が遅れたのか、右足を3歩目として踏み出しトラベリングとなってしまいました。
②ドリブルを止めてからの動き
ドリブルを止めてからの動きの中で、トラベリングとなってしまうことがあります。
まずは1枚目の画像をご覧ください。
ドリブルをしながら移動していることがわかります。
注目したいのは、このあとのプレーです。
そのままドリブルを続けるのか、ストップするのかわからない状況です。
つまり、次のプレーによって、トラベリングになるかどうかが決まります。
プレーヤーはドリブルをやめて立ち止まりました。
そのため、歩数は以下のとおりとなります。
・ドリブルを止めたときに最初に着地した左足が2歩目
では、このあとのプレーも見てみましょう。
右足を床につけたため3歩目としてカウントされ、トラベリングとなってしまいました。
③空中でパスをもらって両足で着地した場合
「空中でパスをもらって両足で着地した場合」に関してですが、少々わかりづらい内容となってます。
まずは、こちらの動画をご覧ください。該当箇所は、動画の「1:55」あたりからです。
まず、フォワードのプレーヤーが、センターのプレーヤーにパスをしました。
センターのプレーヤーは空中でパスをキャッチし、両足で着地しています。
この場合、左右どちらの足を軸足としても問題ありません。
上記のプレーの場合、センターのプレーヤーの軸足は左足です。
つまり、左足がずれたり、自らシュート・ドリブル・パスをする前に改めて左足で踏み込んだ場合、トラベリングとなってしまいます。
動画の「1:59」あたりで、センターのプレーヤーは自らがシュート・ドリブル・パスをする前に軸足である左足を動かし、トラベリングとなってしまいました。
④動いていない状態でパスをもらった場合
最後は、動いていない状態でパスをもらった場合です。
まずは以下の画像をご覧ください。
相手チームに得点が入り、エンドラインからのスローインで試合が再開したところです。
動いていない状態でボールを受け取った選手が、1歩目を踏み出していることがわかります。
ボールを持っている選手が、2歩目を踏み出しました。
1歩目に踏み出した足が床から離れる前に、パスまたはドリブルを始める必要があります。
引き続き見ていきましょう。
味方に指示を出すことに夢中になっていたためか、3歩目を踏み出してしまいました。
このようなケースは多くありませんが、次のプレーを意識しておけばトラベリングとなることはほぼないものです。
以上、4つのシーンについて見ていきました。
これらのシーンを回避するには、ピボットを上手く活用する必要があります。
次項で詳しく見ていきましょう。
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トラベリングを回避するピボットとは?
ピボットとは、軸足を中心にもう片方の足でステップを踏むことを指します。
攻撃をする際に、欠かすことのできない技術の1つといっても良いかもしれません。
ピボットは、トラベリングを回避したいときに、重要な役割を果たしてくれます。
事例を用いながら詳しく見ていくことにしましょう。
そもそも、なぜトラベリングが取られてしまうのかというと、これにはいくつかの理由があります。
なかでもありがちなのは、「2歩以内に相手のプレーヤーを振り切ることができなかった」というものです。
以下の表を用いながら、もう少し詳しく解説していきます。
参照:JBA2018バスケットボール競技規則
例えば、味方からパスがきたとしましょう。
そのとき、1歩目が左足、2歩目が右足だったとします。
次の試合展開を予測していれば、2歩目以内にシュート、パス、ドリブルというように、最適なプレーができるものです。
しかし、次の試合展開を考えていなかったり、味方とのタイミングがずれてしまったりすると、2歩目の右足を踏み込んだ時点で、次にどのようなプレーをすればよいか、判断が遅れることがあります。
このように判断が遅くなると、一気に間を詰められて厳しくディフェンスされてしまいます。
すると、苦し紛れに3歩目を踏み出してしまったり、軸足がずれてしまったりして、トラベリングとなりやすいのです。
そのようなときに役立つのが、ピボットとなります。
今回の事例でいうと、2歩目である右足は何度ステップを踏んでもトラベリングになりません。
このとき、2つポイントがあります。
- 「相手のプレーヤー」と「ボール」の間に自分の体を入れて、ボールをできるだけ相手から離すこと。
- ピボットを踏むときに緩急をつけて、相手に動きを読まれないようにすることです。
2つのポイントを押さえながらピボットを踏んでいると、味方が動いてパスをもらいに来てくれたり、相手のプレーヤーからファウルを誘うことができたりします。
ですから、繰り返し練習を重ねて、ピボットをマスターしましょう。
なお、ピボットのあとの動きについてですが、試合の状況によって変わってくるものです。
ただし、動きのパターンは大体決まっています。
・パス
・シュート
正直なところ、ピボットのあとの動きに正解はありません。
「このプレーをマスターしておけば、間違いない」という、答えはないのです。
ただし、外すことのできない重要なポイントがあります。
それは、
相手のプレーヤーからボールを遠ざけることができれば、ひとまず相手チームにボールを奪われる心配はありません。
また、視野を広く保つようにしていると、どこかのタイミングで必ずやってくるチャンスに気づくことができます。
例えば、隙を突いて一瞬フリーになった味方に、絶妙なタイミングでパスが出せたりするのです。
もしくは、ピボットを踏みながら相手をかわし、完全にフリーになった状態でシュートが打てることもあります。
自然と体が動くようになるまで、毎日繰り返し練習をしましょう。
そうすることで、おのずとトラベリングを回避できるようになっていきます。
初心者必見!バスケが上手くなるには何が必要?7つの基本を徹底解説
2021年最新情報!トラベリングのルール改定でゼロステップがOKに
FIBAでは2017年10月から、JBAでは2018年4月からトラベリングのルールが変わりました。
中でも注目したいのは、「ゼロステップ」という概念です。
ゼロステップとは、床に足がついた状態でボールを持った場合、その足は「0歩目になる」という意味となっています。
文章ではわかりづらいため、画像を用いながら詳しく見ていきましょう。
以下の画像は上下2段に分かれており、上が「0ステップ適用」、下が「0ステップ適用なし」です。
違いは、歩数のカウント方法にあります。
「0ステップ適用」の場合、ボールを保持する瞬間に踏み込んだ足は「0歩目」です。
一方、従来の場合、上記の画像のように「0歩目」ではなく「1歩目」としてカウントします。
上記のとおり、「0ステップ適用」だと1歩目になりますが、従来だとすでに「2歩目」となってしまいます。
上記は最後のシーンですが、このように「0ステップ適用」だと、今までより1歩多く歩いてもトラベリングにはならないのです。
従来のステップに慣れている場合、「0ステップ」を習得するまでに少々時間が掛かるかもしれません。
また、自主練習だけだと「0ステップ」が習得できているか、判断することは難しいものです。
監督、コーチ、チームメイトなどにチェックしてもらいながら、「0ステップ」の感覚を身につけていきましょう。
トラベリングに見えがち!?だけど身に付けておきたい2つの技
一見、トラベリングに見えるものの、実はトラベリングではないステップがいくつかあります。
中でも身につけておきたいのは、以下2つの技です。
・ギャロップステップ
順番に見ていきましょう。
プレー①ユーロステップ
こちらも、文章だけではわかりづらいので、画像を用いながらユーロステップについて解説していきます。
ここでのポイントは、左に行くと見せかけて小さく踏み込むことです。
右足で大きく踏み込みます。
ポイントは、「右に行くと見せかけながら、真横に大きく蹴って移動すること」です。
そうすることで、ディフェンスを完全に振り切ることができます。
左足で着地したあとは、そのままジャンプしてシュートを打つだけです。
プレー②ギャロップステップ
ギャロップステップは、トリッキーなプレーのひとつです。
まずはこちらの動画をご覧ください。
該当箇所は「0:40」あたりからです。
パスをキャッチしたあと、左側にフェイクを入れています。
フェイクに関しては、あってもなくても構いません。
実践の際にフェイクを入れる場合、今回取り上げた動画よりも緩急をつけた方がディフェンスに揺さぶりをかけることができます。
ドリブルで切り込んでいきます。
ジャンプをしながら、弧を描くようにボールをくるりと回します。
上記の画像では、ボールの位置が顔より下になっています。
しかし、実践ではもう少々ボールを上にあげるようにしましょう。
高い位置にボールを上げておかないと、ディフェンスにカットされてしまいます。
両足同時に着地します。
さきほどと同様に、ボールを高い位置に上げるようにしましょう。
上記の画像のような位置でボールを保持すると、試合ではディフェンスにカットされるのがオチです。
最後にゴール下でシュートを打ちます。
以上がギャロップステップでした。
今回ご紹介した2つのステップは、膝に負担が掛かります。
そのため、体を慣らしながら少しずつ習得していきましょう。
まとめ
これまでたくさんのことをお伝えしてきましたが、全てのことを丸暗記する必要はありません。
・ボールを保持する瞬間に踏み込んだ足は0歩目になる
正直なところ、上記2つさえ覚えておけば良いのです。
あとは、何度も練習をしながら、ステップ、ピボットを体に叩き込んでいきましょう。
そうすることで、自然とトラベリングの反則を取られることはなくなっていきます。
また、慣れてきたら「ユーロステップ」「ギャロップステップ」も練習してみてください。
プレーの幅が広がるため、試合で大活躍できること間違いなしです。
まずはボールを持たずに、ゆっくりステップを踏みながら体を慣らしていきましょう。
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