やらされバスケ、じゃないバスケ


中川です、

選手間で
コミュニケーションを取ろう!
意志を伝え合おう!

と言いますが、

監督から
どやされたり
怒られまくったり、

全て先に答えを言って
あーしろ。こーしろ。これはダメだ
とやっていると、

子供たちにそれを求めるのは
プロセスや共感、
心理的安全性がコートでなくなり
結構しんどいときあるんじゃないかと思います。

やはり
人が何かを発するには、

自らやってみようと思える
気持ちや空気がいるし、

この場では何を言ってもいい!
間違ってもいいんだ、
という安心感があって出来ることだったりします。

コーチは、
いかにそういった空気を作り、
選手自らの気づきや動機付けへと導き、

やらされモードから、
主体性を引き出せるかが大切で、

主体的に取り組んだからこそ
結果が出るようになり、
それで勝ちとった結果は、
より達成感にも繋がるだろうと思います。

・・・とまあ、

ここまで
むちゃくちゃ理想論を書きました。

そんな簡単に行くならやってるよ。

だと思います^^;

ただ、少し参考になる
出来事がありました。

先日、
弟の和之のIPU女子バスケ部の
練習見学に行ってきたのです。
(IPUは岡山の体育系大学です。)

ビックリしたのが、
指導の仕方を180度シフトさせて
いたことでした。

良くも悪くも
和之は口が立つのですが・・(苦笑)

プレーヤー時代に培った、
経験やノウハウをそれまで
バンバン言葉で伝えていたんですね。

プロのとき、若手に伝えていたような
あの感じです。

それが今は、
ちょっとやり方が違うんです。

「選手みんながもっとハッピーになる
やり方があると思った。」

と語るように、

簡単に言うと、
今は、結果や答えを言うより気づかせる。

その過程を
めちゃくちゃ大事にしていて、

そのために、むちゃくちゃ質問してるんですね。

この練習のポイントは?

「●●です。」

おけー、他には?
○○は何だと思う?

こんな感じで
テンポ良く選手と掛け合い、
それじゃあ行こう!と導いていく。

しかも、
その言い方が、
肯定的で優しいんです。

何を言ってもいい、
という心理的安全性がある。

選手は自分自身が
アウトプットしてしているので
とうぜん大事なポイントを
より意識して練習に取り組めるようになっていました。

そして実際に
練習の雰囲気や
身の入り方が劇的に変わったんだとか。

和之のそれまでの指導に、

任せる。見守る。尊重する。

の要素が加わっていました。

個別面談もかなり増やしたそうです。

面談では、
選手の声に耳を傾け、

個々の課題や具体的アクションを
引き出し、整理する。

オフコートで
考えをしっかり整理し、
オンコートに良い形で送り出す。

これで
個人レベルでも
取り組みの質がかなり
向上したそうですね。

「締めのミーティングももう俺は何も喋らない。」

「でも今は、自主練もむちゃくちゃするようになったね!」

「これまで色々教えてきたんだけど・・・」

結局、
自分の意思でやっていないことは、
長続きしないし、

自分から欲して聞いてこないことは、
血肉化しない。

こちらが全部教えて、
ティーチングはしてたけど、

それは選手の”自分で成長する”という
機会や自由を奪うことになっていた。

それじゃあ
本当の成長に繋がらないし、
何より選手がハッピーにならない。

・・・と、
究極のボトムアップ理論を
語り始めた和之を見て
だいぶ変わったなぁと兄として感じました。

和之って
プロ時代からどちらかというと
自分が前へ前へ!のガツガツキャラです。

人に任せるより
自分がやりたいタイプ。

そういった部分をグッとこらえて、
完全に指導スタンスを切り替えていました。

すっかり角が取れ、
なんだか選手への優しさと愛情に
包まれていました。

任せる。見守る。尊重する。

このスタンスに切り替えた
和之HCの新チームがどうなるか
これからも注目したいと思います。

今日は
選手の主体性を引き出す
ボトムアップの身近な例を
ご紹介しました。

何かの参考にされてください!

追伸:

印象深かったのは、

体育館に入った瞬間、
選手の表情がパーッと拓けていたことです。

何て言うんでしょう・・・

本来、学生たちが持つ
青々しい生命力で弾けていました。

選手はコーチを映す鏡。
と言いますが、

認められ、尊重されている子たちって

やっぱり良い表情をしますよね。

追追伸:

あと、
和之はClubhouseでも
たくさんの指導者と交流し勉強しているようです。

昨夜のClubhouse、国内外から想像を遥かに上回る沢山の方にご参加いただき20:30から0時過ぎまでノンストップで熱い議論を行うことができました🏀🔥
モデレーターの皆さんはもちろん、参加されたリスナーさんからも指導について様々な視点から…

中川和之さんの投稿 2021年2月7日日曜日

かなり盛り上がっているようなので、ぜひフォローして交流されてみてください^^

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考えるバスケットの会 会長 中川直之
学生・社会人で10度の日本一を達成するなかで培った、”考えるバスケット”を全国のさまざまなプレーヤー、コーチに広める活動を行っています。

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