こんにちは、中川です。
お待たせしました!
『ふつうの中学生が全国2位になったお話。』
第1話、第2話、第3話、第4話、第5話
第6話、第7話、第8話、第9話、第10話
第11話、第12話、第13話、第14話、第15話
第16話、第17話、第18話、第19話、第20話
第21話、第22話、第23話
からの続き。
今日は
いよいよ最終話となります。
松山全中決勝戦!
結果は・・
愛知の萩山に
40:43で
惜しくも敗退!><
全国1位とはなりませんでした。
=========
▼決勝ハイライト動画
萩山vs下関東部(8分23秒)
==============
萩山は大きく、
そして強かったです。
ですが、
持てる力すべてを
出し切りました。
決勝戦のあと、
小林先生は僕らに
こうメッセージしてくれました。
「勝ったもんが善くて、
負けたもんが悪いことはない。
お前らが全力を出しきったなら
それが一番大切なことじゃ。」
いつもの
「ほーーー!」ではなく、
穏やかな表情で
語りかけてくれました。
その瞬間、
本当の意味で
全国と僕らの3年間が
終わったのだと理解しました。
ひたすら僕らを
ここまで引き上げてくれた、
小林先生。
思い返せば、
大会期間中、
先生に怒られた記憶は全くなく、
大舞台になればなるほど、
逆にのびのびと
プレーさせてくれたように思います。
”共に戦っている感覚”と
言うんでしょうか。
いつも先生が横にいてくれる
感覚があったから、
僕らはとてもつなく
大きなチャレンジに、
逃げずに向かっていくことが
出来たんだと思います。
・・
・
「全中決勝、どうでした?」
色んな方から
これを聞かれますが、
特別なことって
実はなかったんです^^;
毎日、
練習で小林先生に
言われてきたことを
試合でやっただけなのです。
「練習は手を抜くな!」
「試合をイメージせい!」
「全力を出しきれ、ほー!」
のちの月バスインタビューで
先生はこのように語っていました。
「目の前のことに全力を尽くせ!」
思えば小林先生は、
3年間これしか言って
いなかったように思います。
練習は嘘をつかない。
…なだけに
練習で嘘をついてはいけない。
吐きそうに
なりながら取り組んだ
しんどいディフェンス練習も
深夜0時過ぎまで
富永に課したシューティング練習も、
飽きるほどやり込んだ、
セットオフェンスの練習も
全部一貫して同じことを
メッセージしていました。
「目の前のことに全力を尽くせ!」
と。
その後の
バスケット人生につながる
大切なことを、
僕らは日々の練習と、
全国大会での
夢のような体験と感動を通じて、
カラダ全体で学ぶことが出来ました。
・・
・
決勝戦のあと、
小林先生は部員一人一人に
声をかけていました。
全国で一度もコートに
立つことがなかった
シューターの高呂には、
「すまんな高呂、でもお前が
自主練しているのは、いつも見とったぞ」
何かとエモーショナルな大下には
「お前のDFFのおかげじゃ、
大下ありがとう」
いつもベンチで
声を枯らしてくれた児林キャプテンには
「お前がおらんかったら
このチームはなかった」
それぞれに
言葉をかけていました。
「バスケット人生で一番
きつかったのはいつですか?」
これを聞かれたら迷わず、
「中学時代!!」と答える、
僕らの中学バスケの3年間は
これにて終了となりました。
田舎の中学生が
先生の愛と情熱を受けながら、
ただただ先生を信じ、
必死に愚直に頑張り続けた3年間。
仲間と耐え忍び、
大きく成長できた
この時間は一生ものの宝物です。
・・
・
今改めて思うのは、
僕はバスケ人生において
本当に仲間に恵まれたなぁ
ということです。
指導者に恵まれ、
チームメイトに恵まれ
応援してくれる方々に恵まれ、
こんなに幸せな
バスケット人生は
なかったと思っています。
バスケットを通じて
多くの方から
与えてもらったものを
今後は与えていけるよう、
全力で頑張っていきます。
・・
・
以上、
『ふつうの中学生が全国2位になったお話。』
泥臭いバスケット
エピソードでしたが、^^;
ここまでお付き合い頂き、
ありがとうございました!
昔を思い出しながらの
発信でしたが、
僕のバスケット人生における
かけがえのない、
小林先生との思い出を
こうして文字に残すことが出来、
一つ晴れやかな気持ちです。
チームのみんなと
水も飲めない中、
しんどい練習に耐えたこと、
練習後も声をかけあって
特訓したこと、
長府中にはじめて
ブザービーダーで勝ったこと、
エース和之の負傷を
みんなでカバーしたことや、
優勝候補沖縄に
1ゴール差で勝ったこと、
今も語り継がれる
「高橋ぜんぶ守れー!!」
が生まれた瞬間など・・・^^;
このときの色んな事は
今でも鮮明に思い出せるし、
いつも思い出すだけで
泣けてくるし、
笑うことも出来るし、
本当に素敵な時間でした。
バスケットの神様が
与えてくれた夢のような、
時間に感謝します。
自分の20年前の
泥臭いバスケットエピソードですが、
あなたのバスケット人生を
元気づける、何かのチカラに
なれたら嬉しいです。
それでは
長くなりましたが、
全24話!
ここまでお付き合い頂き、
ありがとうございました!
また今後も
ためになる情報を
お届けさせて頂きたいと思います。
今後とも
考えるバスケットの会を
どうぞよろしくお願い致します!
中川直之
追伸:
その後、
キャプテンの児林は東大を出て、
NHKのキャスターに!
中学からバスケを始めた、
富永はテレビ局のディレクターに!
(24時間テレビなどを手掛けています)
インサイドの田中は
奈良で中学教師となり、
「小林先生になる!」と
日々自分の理想像を追い求めています。
チーム1の理不尽に
耐えてきた高橋は(笑)
地元の製薬会社の重要ポストで
頑張っています!
中学からバスケを始めた
堺はなんと大会ベスト5に!
プレースタイルのごとく
献身的なスタイルで
地元で電化系の仕事を
がんばっています。
何かとエモーショナルな大下は
ロマンチックなプロポーズに成功し、
綺麗な奥さまと幸せな人生を
過ごしているとのことです。
(by高橋情報 笑)
決勝の最後のシュートを外した
チームのエース和之は
このときの悔しさをバネに、
高校のインターハイで得点王に!
大学を出てからはアメリカで
プロ選手としてデビューし、
今なお現役のプロ選手として
Bリーグのコートに立ち続けています。
小林先生と
当時を過ごしたそれぞれが、
中学3年間の経験を活かし、
今もそれぞれの人生を力強く生きています。
追々伸:
小林先生は
「部活が見れんくなる」
という理由で
ずっと教頭先生のオファーを
断っていましたが、
最後は立派な校長先生にまで
なられました。
小林先生が定年を迎えた退任式、
卒業生を代表して和之が
アメリカから緊急帰国し、
大きな花束を渡してくれました。
すごく喜んでくれていました。^^
教え子を
すごく大切にしてくれる小林先生は
今も変わらず、みんなからの人気者です。
第1話、第2話、第3話、第4話、第5話
第6話、第7話、第8話、第9話、第10話
第11話、第12話、第13話、第14話、第15話
第16話、第17話、第18話、第19話、第20話
第21話、第22話、第23話
日本一を10度経験した中川がバスケノウハウの全てをDVD教材に!!
多くのバスケットプレイヤーにご好評いただいています。チームメイトよりも頭一つ二つ抜け出したい方は必見!
1on1編、パス編、自主練編など、あなたに合った教材がきっと見つかるはず・・・圧倒的なノウハウが凝縮されたDVDをぜひご覧ください。
→考えるスキルブックおすすめDVDランキング!!【ベスト3】
あなたへのおすすめ記事
※ 期間限定!
→ 【バスケが上達する!超実戦スキルブック第6弾】を無料プレゼント中!
- 【10周年動画公開!】12・9新たな企画をやります! - 2024-12-07
- 【第5話】「この人スゴイ!」と思った選手たち~プロコーチ人生10年を振り返って - 2024-12-06
- 【第4話】「社会は甘くない」10年で学んだ本当の意味 - 2024-12-05
- 【第3話】コロナ禍で学んだ「逆境を力に。」 - 2024-12-04
- 【第2話】否定、孤独、葛藤・・・ゼロから始めたプロコーチ人生。 - 2024-12-03
1〜24まで最後まで読ませていただきました。
実わボクもこの世代で茨城でバスケをしていたモノで、この年の全国大会にも出場しました。
イヤ〜、ホントに懐かしい^_^笑
中学での練習でわホントに色々ぁったんですネ(^^)
中川くん!面白かったです。
萩山戦、東部の良さが沢山出ていたと思います。
試合内容もそうですが、東部の歩んできた道を考えながら見直すと深い内容ですね。
高校も地元に残り活躍してたのを忘れません!萩山のレギュラーの方々は県外に出て活躍した方も多かったですが、最後まで活躍できた方がいませんでした。中川くんがこの時代の本当のスターだと思っています!
今後もいろいろな感じでバスケと繋がり活躍される事を祈っています(笑)
[…] 昨年末、 巷で話題となった 『ふつうの中学生が全国2位になったお話』 http://thinkbasket.com/chugaku-episode […]
某ミニバスコーチをしています。
小林先生先生とのエピソード…
同じ指導者として、見習うことしかなく、本当に感動させて頂きました。
小林先生のお孫さんがうちのミニバスにいて、僕自身も指導者として小林先生にたくさんのことを教えて頂き、大変お世話になっています。今でもバスケットに対して熱く、常に勉強することを忘れていない方で心から尊敬しています。(ここまで言えば中川さんはどこのミニバスか分かるかと思いますが…笑)
また今度お会いできる機会があれば、小林先生も一緒に当時のお話が聞けたら幸せます。
ありがとうございました。
お昼を食べながら読んでいて涙が出てしまいました。
ミニバスチームに入っている娘にも監督や仲間達と
楽しさや嬉しさ、時には辛い事も共有出来ればと思いました。
素敵なお話をありがとうございました。
スポーツって良いですね!
てつおさん
嬉しいメッセージありがとうございます!
先生や仲間との時間のなかで色んな体験をさせて頂きました。
本当にその後の人生にも活きる大事な経験だったので、
おっしゃる通り、スポーツって良いなぁと思いますね。^^
小林先生、支えてくれた保護者のみなさん、背中を追わせてくれた先輩方、後輩たち、そして一緒に歩いた同期のみんな。
とても良いお話を聞かせてもらいました。
僕もそういうチームを作りたいです。
子ども達にそういう経験をさせてあげたいです。
ありがとうございました。
女バス外部コーチさん
良い話だと言って頂き、嬉しいです。
ありがとうございます!
中学時代の体験をシェア出来て自分も嬉しく思います。
練習は嘘をつかない
だから練習で嘘をついてはいけない
刺さりました、名言です。
錫さん
メッセージありがとうございます!
練習をとにかく頑張ることを徹底されていましたね。
24話のストーリー、参考になれば幸いです。
全部読んで、本当に感動しました。
小林先生の思い。
それに応え、全力で3年間を駆け抜けた部員たち。
小林先生の最後の言葉も、試合に出ていなくても
あー、やってよかったなって
そう思えたでしょうね。
熱い話をありがとうございました!
津賀尾さん
全てをお読み頂き、ありがとうございました!
小林先生は試合に出る・出ない関係なく
本当にチーム全体をよく見て指導してくださいました。
なので全国でもチーム一丸になれたんだと思います。
20年前のお話しですが、津賀尾さんの参考になれば嬉しいです。